2016/03/25

最近、角砂糖どうしてる?

「おさとう いくついれる?ひとつ?ふたつ?」

複数で来られた方々がよく交わされる会話で
こういうやり取りがある
当店ではスプーン付きのシュガーポットを
置いているので、「おさとう 何杯いれる?」
が正しいのではないかと思う

ここからはフィクションです
実在の人物・団体とは一切関係ありまめん

こういう会話をされている方々は、角砂糖付きで
珈琲を提供されていた世代だと思われる
しかし角砂糖には、一個単位でしか量の調整が
出来ないという不便が生じる
そのためブラックで飲めないこともないけど、
ちょっとだけ甘みが欲しいという微糖派が一番の
角砂糖反対派だったと推察される

そんな微糖派の中から、つまようじを使い角砂糖から
必要な分だけ削る人たちが現れた
いわゆる“ケズラー”である
そのうち、この削り終えた角砂糖で立体彫刻を
彫り上げる微糖派たちが次々と現れ、そして
それらを芸術の域にまで到達させたのが、
“佐藤 削磨(さとう さくま)”なる人物である

削磨は一躍、時の人となったのだが、実は彼は
珈琲一杯に角砂糖を三個も入れる甘党派だった
ということが発覚し、微糖派団体から抗議を受け、
角砂糖彫刻の一線から姿を消すこととなった

彼の人気の陰りとともに喫茶店から角砂糖が消え
シュガーポットスタイルになったのである

世の中は砂糖のように甘くはない


店主